日本語がある程度できるはずの外国人社員を採用したのに、ビジネスレベルの日本語に対応できずに困っているという声をよく聞きます。
このビジネス日本語研修プログラムでは、ビジネス日本語力を見える化する能力測定とそれぞれの課題を解決する研修で、そんなお悩みの解決をお手伝いします。
日本企業で働く外国人の多くは、日本のビジネスの場で必要となるコミュニケーション能力は不足しているというのが実情です。
教育を行うためには、まず今の能力を正確に把握して、見える化することが重要になります。ですので、そこから始めます。
「知っている」ということと「使える」ということは同じではありません。この間には、大きな差があります。
日本語に関する知識を身につけるだけではなく、知っている言葉を適切な場面で正しく使いこなす力、つまり運用力が必要になるのです。
日本語ができるというだけで、日本で仕事ができるわけではありません。
ビジネスの場でのコミュニケーション能力・日本のビジネス慣習や企業文化の理解なども含め、外国人社員が日本で働く上で必要となる総合的な能力を身につけます。
まず、受講者の現在のビジネス日本語力を測定し、見える化します。
受講者の能力と目標レベルに合わせて、カリキュラムを設計します。
企業研修の経験豊富な日本語講師が、複数人のチームで研修を実施します。
再度、能力測定を行い、研修の成果を確認・次の課題を発見します。
日本語ビジネスコミュニケーション能力測定テストを行い、受講者の能力を レベル10 ~ レベル 0 の11段階で評価します。
レベル | できることのイメージ |
レベル10 | あらゆる状況において適切なコミュニケーションが可能。日本語を母語としない者としては、充分な日本語運用能力がある |
レベル 9 | さまざまな状況で適切なコミュニケーションができる。日本語を適切に駆使する力を持っている。 |
レベル 8 | おおむね適切なコミュニケーションができる。話題が未知の分野のものであっても対応できる。 |
レベル 7 | 社会生活の中で問題なくコミュニケーションができる。人間関係を踏まえ、くだけた言い回しや敬語もできる。議論にも対応可。 日本人の新入社員と一緒に研修を受けても、まったく支障がないレベル |
レベル 6 | 社会生活に現れる会話においてコミュニケーションができる。人間関係を踏まえて、敬語を使うことができる。 |
レベル 5 | 日常生活の中のコミュニケーションは問題ない。基本的な敬語を使うことができる。 |
レベル 4 | 日常生活の中でコミュニケーションができる。議論などでも、ある程度の主張ができ、他者の意図をほぼ正しく理解できる。 日本の大学に留学経験のある外国人の新入社員(内定者)に一番多く見られるレベル |
レベル 3 | 複雑な場面を除き、日常生活はほぼ支障ない。言いたいことはやさしい表現で言えるが、他者の意見を正しく聞き取るのは難しい。 |
レベル 2 | 自分のことや日常のできごとなどについては説明ができる。通常の簡単な依頼・相談など身近な人とやりとりすることができる。 |
レベル 1 | 日常のできごとなどについて簡単な説明ができる。身近な人に簡単な依頼などのやりとりができる。 |
レベル 0 | あいさつ・簡単な単語を知っている程度。日本語の運用能力はほとんどない。 |
外国人社員が仕事で日本語を使いこなすためには、4つの能力が必要となります。その4つの能力をそれぞれ測定します。
企業として、それぞれの外国人社員に求めるコミュニケーション能力をヒアリングさせていただいた上で、外国人社員の現在の能力とのギャップを埋めるために最も効果的かつ効率的な研修計画とカリキュラムを、ご予算に合わせて設計します。
以下のような学習項目から必要な項目を選び、研修カリキュラムを組み立てます。
ビジネス会話・マナー・企業文化 | ビジネス日本語(語彙・表現) | 日本語の文書 |
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ビジネスコミュニケーション・マナーの基本 | 挨拶に使う表現 | ビジネス文書の基本 |
文化とコミュニケーション | 社則・会社のルールに関する表現 | 書きことばと話しことばの違い |
敬語の基礎、職場内のコミュニケーション | 敬語の種類と使い方 | わかりやすい文章を書くポイント |
敬語の基礎・応用、職場内のコミュニケーション | 間違いやすい敬語 | ビジネス文書の敬語 |
職場内のコミュニケーション(打ち合わせ) | 会社・業務分野の語彙 | 議事録の書き方 |
職場内のコミュニケーション(会議) | 会議を進めるための表現 | 報告書の書き方 |
意見を言う | 提案・申し出る表現 | メールの敬語 |
説明する、確認する | 肯定的・否定的な意見を言う表現 | 構造的に書く技術 |
電話応対 | 論理的に話す前置表現 | 受講者が業務上作成する文書 |
企業でのビジネスコミュニケーション研修の経験が豊富な日本語講師チームが、設定されたカリキュラムに沿って、研修を実施します。
複数の講師で研修を担当しますので、特定の人だけではなく、さまざまな日本人が話す日本語にも対応することができるようになります。
研修実施後には、再度、日本語ビジネスコミュニケーション能力測定を行います。研修の成果が明確にわかるとともに、次の課題を発見することができます。
研修が長期に渡る場合には、30時間実施ごとに能力測定を実施します。結果を見て、研修内容を随時見直し、修正していきます。